
ウフルは、栃木県佐野市に提供する防災・生活支援サービス「さのスマートセーフマップ」において、暑さをしのぐために自治体が指定するクーリングシェルター(指定暑熱避難施設)の情報を地図上で可視化し、熱中症対策における情報発信を支援している。
クーリングシェルターの場所を視覚的に把握できる
近年、全国的な猛暑を背景に、熱中症による健康被害が深刻化している。総務省消防庁「熱中症による救急搬送状況」によると、救急搬送人員は2025年に10万人を超え、統計開始以降で過去最多となっているという。
こうしたなか、全面施行された改正気候変動適応法により、市町村長は冷房設備など一定の要件を満たす施設をクーリングシェルターとして指定できるようになった。
一方、佐野市では施設名や住所、開放時間などの情報をPDFやテキストの一覧として一般公開しており、利用者にとって「自分のいる場所から利用しやすい施設はどこか」を直感的に把握しにくいといった課題があったという。
そこでウフルは、こうした情報を地図上で直感的に確認できるようにするため、2024年度より「さのスマートセーフマップ」にクーリングシェルターの情報を表示できるようにしている。
これによって、市民はもちろん、土地勘のない観光客が周辺のクーリングシェルターを視覚的に把握しやすくなり、猛暑時の安全確保や行動判断に役立てることができる。
「さのスマートセーフマップ」はブラウザから利用できるため、専用アプリのインストールや会員登録は不要。市民だけでなく、観光客など一時的な滞在者も必要な情報にアクセスできる。
地域の課題に応じて掲載情報を拡充

ウフルは2022年より、佐野市のスマートシティ推進を担うスマートソサエティファウンデーションに参画し、佐野市のDX推進を支援している。その取り組みの一環として、ウフルのデジタルマップ「elcompath(エルコンパス)」を活用した「さのスマートセーフマップ」を佐野市に提供している。
このマップでは、AED設置場所や診療所などの情報を確認できるセーフマップと、浸水想定区域や避難所などの防災情報を表示するデジタルハザードマップを切り替えて閲覧できる。
地域課題に応じて掲載情報を拡充しており、2025年には全国的なクマの出没増加を受け、「クマ出没(目撃)箇所」の情報を追加。このように平時の生活情報や災害時の防災情報、獣害対策、猛暑・熱中症対策まで、地域の安全・安心に関わるさまざまな課題やニーズに応じて、活用範囲を広げている。
個別の地域課題が生じるたびに専用のシステムを構築するのではなく、共通のデジタルマップ上に必要な情報を追加していくことで、社会環境や地域課題の変化に柔軟に対応できることが「elcompath」の特徴だ。
ウフルは今後も、自治体が保有するさまざまなデータを住民にとって利用しやすい形で可視化し、地域の安全・安心を支える情報基盤の構築を支援していくとしている。
「elcompath」について
「elcompath」は、地図に表示する情報をカスタマイズできるデジタルマップ。公開型GISとして、様々なデータやサービスを地図上で一元的に表示し、災害時のハザードマップ、観光マップ、リアルタイムの公共交通マップなど、日常生活から緊急時に至るまで多岐にわたる分野での活用が可能だ。その汎用性の高さから、デジタル庁の「デジタル実装の優良事例を支えるサービス/システムのカタログ(2024年春版)」に選出されている。
地理情報を軸に多様なデータを統合・可視化できるプラットフォームとして、害獣情報や今回のようなクーリングシェルターにとどまらず、災害時の給水所を案内する「応急給水ポータル」、地域バスの運行状況をリアルタイムで確認できる交通マップ、観光スポットの案内や学校教育でのフィールドワーク支援など、行政・企業・市民をつなぐ情報基盤として活用されている。
住民や観光客が、暑さを避けられる施設の情報へ迅速にアクセスできる「さのスマートセーフマップ」を活用してみては。
さのスマートセーフマップ:https://safemap.sano-mirai.jp
(yukari)